
割り算ってなんか苦手で…時間かかるんだよな

この手間を解消できる関数ってなんかないかな…
そんな風に感じているのは、きっとあなただけではありません。
毎日エクセルを使う中で、地味に手間なのが割り算。特に「小数点以下は切り捨てて整数だけほしい時」って、どうすればいいか悩みますよね。
この記事では、そんなあなたの悩みをズバッと解決する、エクセル関数をご紹介します。
- 割り算の整数部分だけを求めるQUOTIENT関数
- 意外と知らないQUOTIENT関数の活用シーン
- 初心者でも安心!基本操作とエラー解決法
この記事を読んでQUOTIENT関数をマスターすれば、計算ストレスから解放され、業務効率を大幅にアップできるでしょう!
「ウンザリする残業から解放されたい…」そんなあなたは、ぜひ最後まで読んでくださいね!

もう計算で迷わない!QUOTIENT関数で業務効率アップ

「QUOTIENT関数って?」どんな関数か分かりやすく解説
皆さん、エクセルで割り算をする時ってどんな関数を使っていますか?
「/」の記号で計算するのももちろん良いんですが、実はすっごく便利なのがQUOTIENT関数。
この関数は、割り算の答え、つまり「商」の中でも整数部分だけを返してくれる関数なんです。
10 ÷ 3 の答えは3.333…ですよね。
普通の割り算だと小数点以下も表示されますが、QUOTIENT関数を使うと小数点以下はバッサリ切り捨てて整数の「3」だけを返してくれるんです。

割り算の結果を整数で扱いたい時って、意外と多いんですよね
「へー、こんな時に使えるんだ!」QUOTIENT関数の活躍シーン
ではいったいどんな時に役立つのか?具体的な例をいくつかご紹介しますね。
例えば、商品を箱詰めする場面。
1箱に何個商品が入るか決まっている時、QUOTIENT関数を使えば箱にピッタリ収まる最大の個数と、必要な箱の数をパパッと計算できます。
総時間(分)を時間単位に直したい時にもQUOTIENT関数が活躍します。
例えば、総分数を60で割ってQUOTIENT関数を使えば時間数がすぐに求められます。
予算内で買える商品の数を計算する時にも便利です。
QUOTIENT関数を使えば、予算内で最大限購入できる整数個が分かります。
大量のデータを分析する際、数値を特定の範囲で区切りたいことってありませんか?
QUOTIENT関数を使えば、数値をグループ分けしたり、カテゴリ分けしたりするのに役立ちます。
QUOTIENT関数を使うメリット
小数点以下の数字を気にしなくて良いので、計算ミスがグッと減ります。
複雑な計算式を書かなくても、QUOTIENT関数一つで整数商が求められるのは、本当に助かります。
手計算や電卓とにらめっこする時間が減って、他の作業に時間を使えるようになります。まさに業務効率化ですね!
けっこう簡単!QUOTIENT関数の基本をマスターしよう

「どうやって使うの?」QUOTIENT関数の構文
「QUOTIENT関数」ってなんとなく難しそうな字面ですが…その構文は実はとってもシンプル。
=QUOTIENT(被除数, 除数)
たったこれだけなのに、使い道をしっかり理解していればけっこう時短できるんですよ!
「引数って何?」注意点を含めて詳しく解説
では次は、引数である「被除数」と「除数」について、注意点も合わせて解説していきます。
被除数
これは「割られる数」のこと。
計算したい数値そのものを入力しても良いですし、数値が入力されているセルを指定することもできます。ここは絶対に省略できないので、注意してくださいね。
除数
対して、こちらは「割る数」ですね。
被除数と同じように、数値そのものか、数値が入ったセルを指定します。 こちらも省略はNG。
そして、除数に「0(ゼロ)」を指定するのは絶対にダメなので気をつけましょう。数学の世界でも「0」で割ることはできないですよね?
エクセルでも同じで、除数を0にすると「#DIV/0!」というエラーが表示されてしまいます。
「意外と簡単!」QUOTIENT関数の基本操作
構文を理解したところで、実際にQUOTIENT関数を使ってみましょう!
例えば「10 ÷ 3」の整数商を求めたい場合は、こう入力してみてください。
=QUOTIENT(10, 3)

結果は「3」になります。
また、セルに入力された数値を使いたい場合はセル参照しましょう。
例えば、セルA1に「10」セルB1に「3」と入力されている場合、別のセルに以下のように入力します。
=QUOTIENT(A1, B1)

こちらも結果は同じく「3」になります。

好きな方法でいいですが、個人的にはセル参照がおススメですね!
毎回数式を調整するの面倒じゃないですか?
QUOTIENT関数をもっと使いこなそう!応用テクニック

「知ってるだけで差がつく!」QUOTIENT関数の応用的な使い方
この関数は基本だけでも十分便利ですが、他の関数と組み合わせることで、さらにパワーアップしますよ!
例えば在庫管理。
商品の総数と1箱に入る個数が分かっている時、必要な箱数を求めるにはQUOTIENT関数だけではちょっと足りません。
箱にピッタリ収まる数だけでなく、余った商品を入れるための箱も考慮する必要があるからですね。
そこで、MOD関数とIF関数の出番です!
まずはQUOTIENT関数で、割り切れる箱の数を計算。
=QUOTIENT(A1,B1)
次に、MOD関数で余りの個数を求めます。
=MOD(A1,B1)
そして最後に、IF関数。
・もし余りがある(0より大きい)場合は、QUOTIENT関数の結果に1を足して、箱数を1つ増やす
・もし余りがない(0)場合は、QUOTIENT関数の結果をそのまま使う。
これをIF関数で表現します。
=QUOTIENT(A1,B1)+IF(MOD(A1,B1)>0,1,0)
結果は「4」に。

どうでしょう?
QUOTIENT関数、MOD関数、IF関数を組み合わせることで、スマートに在庫管理できちゃいます!これは便利ですよね!
「そういう使い方も!?」さらに活躍する場面の紹介
QUOTIENT関数と相性の良い「MOD関数」「IF関数」の便利な使い方は他にもあります。例を紹介していきますね!
MOD関数
先ほども登場しましたが、MOD関数はQUOTIENT関数と最強のコンビと言っても過言ではありません。 MOD関数と組み合わせることで、割り算の商と余りを同時にゲットできるんです。
例えば、総時間を時間と分に分割したい時にめちゃくちゃ役立ちます。総時間155分を時間と分に分割したいとしましょう。
=QUOTIENT(155, 60) & "時間 " & MOD(155, 60) & "分"
これをエクセルに入力すると「2時間 35分」と表示されます。

一つの数式で「155分」を「2時間35分」に分割して表示できるって、けっこう便利ですよね?
ちなみに「&
」は文字列を連結する記号です。QUOTIENT関数で時間、MOD関数で分を計算し、それぞれに「時間」「分」という文字をくっつけて分かりやすく表示しているという感じですね!
IF関数
IF関数は、条件によって処理を変えることができる関数。QUOTIENT関数で求めた整数商をIF関数の条件として使うことで、業務効率をあげることができます。
例えば、
・箱数が一定数を超えたら警告を表示
・グループ分けの結果でメッセージを変える
など、色々な応用が考えられますね。
点数によって合否を判定するケースを考えてみましょう。「数値を10で割った整数商が6以上なら合格、そうでなければ不合格」と判定するとします。
=IF(QUOTIENT(A1,10)>=6,"合格","不合格")
これでセルに点数を入力すると、60点以上なら「合格」、60点未満なら「不合格」 と表示されます。

IF関数の条件式の中で、QUOTIENT関数がバッチリ活躍しているのが分かりますね。
※注※ この例では、IF関数単体でも問題ありません。
ただし、QUOTIENT関数を組み合わせることで、判定ロジックが「10で割った整数部分を基準にする」と明確になり、計算の意図が直感的に伝わりやすくなります。
また、この方法は「整数部分の判定」を再利用する場合や、他の計算式にも応用する場合に便利です。
QUOTIENT関数、MOD関数、IF関数の組み合わせ 別の例
先ほども この3種の関数を組み合わせて使用しましたが、今度は「商品の在庫数を箱詰めする時、必要な箱数が10箱以上、かつ余りが出たら『要確認』と表示する」 という、ちょっと複雑な条件で考えてみましょう。
=IF(AND(QUOTIENT(A1,B1)>=10,MOD(A1,B1)>0),"要確認","")
この時、セルA1には「在庫数」セルB1には「1箱あたりの商品数」が入力されるものとします。

処理の流れとしては
①500÷15=33.33…(整数部分を取得して33箱ぶん)
→必要な箱数が10箱以上となり、第一条件を満たす
②33.33…(余りが発生している)
→余りが発生しているため、第ニ条件を満たす
③両方の条件を満たしたため「要確認」と表示される
となりますね。
この数式、ちょっと長いですが、分解すれば怖くありませんよ。
=IF(AND(QUOTIENT(A1,B1)>=10,MOD(A1,B1)>0),"要確認","")
- ①QUOTIENT(A1,B1)>=10
QUOTIENT関数で求めた箱数(整数部分)が10箱以上かどうかをチェック
- ②MOD(A1,B1)>0
MOD関数で求めた余りが0より大きいかどうか(つまり、余りがあるかどうか)をチェック
- ③AND(条件1, 条件2)
条件1と条件2の両方が真(TRUE)の場合にTRUEを返す
- ④IF(AND(条件1, 条件2), “真の場合”, “偽の場合”) という数式全体
「箱数が10箱以上、かつ余りがある」という条件を両方満たす場合に「要確認」と表示、それ以外の場合は何も表示しない(”” は空文字を表します)。
「QUOTIENT関数とMOD関数で求めた商と余りを、IF関数で条件分岐に活用する」こうすることで、よりきめ細かい条件設定ができるようになるというわけです。
エラーが出ても慌てない!QUOTIENT関数のエラー解決法

「困ったな…」エラーの原因と解決策を徹底解説
QUOTIENT関数でよくあるエラーは、主にこの2つ。
#DIV/0!エラー
これは除数に「0」を指定してしまった時に出るエラーです。
「Division by zero」つまり「0で割ることはできません!」 という意味のエラーですね。
まずは除数を確認しましょう。
・除数に「0」が入力されていないか
・除数として指定しているセルが空白になっていないか
もし除数が0になる可能性がある場合は、IF関数などを使ってエラーが起きないように事前に対処するのがおすすめです。
=IF(B1=0,"エラー",QUOTIENT(A1,B1))
この数式は「もしB1セルが0だったら、QUOTIENT関数の計算はせずに、代わりに「エラー」 という文字を表示する」という内容ですね。
こうすれば、エラーメッセージの代わりに、自分で分かりやすいメッセージを表示できますよ!
#VALUE!エラー
こちらもよく見かけるエラーで、引数に数値以外の値を指定してしまった時に出るものです。

QUOTIENT関数は、数値か、数値が入ったセルじゃないと受け付けてくれません。
このエラーが出たら、引数をチェックしましょう。
・「被除数と除数」両方の引数に、ちゃんと数値が入力されているか
・数値が入ったセルを指定しているか
もし文字や空白セルを指定してしまっていたら、正しい数値に修正してください。
「うっかりミスを防ぐ!」QUOTIENT関数を使う上での注意点
エラーを解決することも大切ですが、エラーを未然に防ぐことの方がもっと大切です。
QUOTIENT関数を使う上で、うっかりミスしやすいポイントと、その対策をお伝えしますね。
引数の順序
QUOTIENT関数の引数は、順番がとっても大切。 最初に「被除数(割られる数)」、次に「除数(割る数)」 を指定するのがルールです。
もし順番を間違えてしまうと、計算結果が全然違うものになってしまいます。
=QUOTIENT(10, 3) … 3 (10 ÷ 3 の整数商。正解!)
=QUOTIENT(3, 10) … 0 (3 ÷ 10 の整数商。全然違う!)
引数の順番を間違えないように注意しましょう。
負の数の扱い
QUOTIENT関数は、負の数の計算にも対応しています。
引数の符号によって結果の符号も変わってくるので、混乱しないように気をつけてくださいね。
=QUOTIENT(-10, 3) … 「-3」
=QUOTIENT(10, -3) … 「-3」
=QUOTIENT(-10, -3) … 「3」
まとめ

この記事では、エクセルで割り算の整数部分を求めるQUOTIENT関数について、基本から応用、エラー解決、活用術まで、網羅的に解説しました。
QUOTIENT関数は、在庫管理や時間計算など、意外と多くの場面で役立つ便利な関数です。
記事のポイントを改めてお伝えしますね。
- QUOTIENT関数は割り算の整数部分を返す
- MOD関数やIF関数と組み合わせるとさらに便利
- エラーが出た時の対処法も簡単
- グループ分けや均等割りなど活用シーンは様々
- 業務効率アップに貢献
QUOTIENT関数を使いこなせば、手計算や電卓を使う手間が省け、正確で効率的なデータ処理が可能になります。
今回紹介した活用例を参考に、ぜひ明日からの業務でQUOTIENT関数を活用してみてください!
この記事が、あなたのエクセルスキル向上と業務効率化に少しでも役立てたなら嬉しいです。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

